COLUMN

2011.12.30

坂井が斬る!

坂井が斬る!No.25

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「坂井が斬る!」No.25

今年最後の札幌クリスマスシリーズも、多くのファンの皆さんにお越しいただき、大変盛り上がった中、無事に終了する事が出来た。ファンのみなさまにはアジアリーグ一同、心から御礼を申しあげます。
今年もありがとうございました。そして、来年のシーズンもよろしくお願いいたします。

クレインズvsフリーブレイズ
ブレイズにとっては3連敗しているクレインズに負ける訳には行かない試合だったが、クレインズにとってもプレーオフ参加を考えると落とす事は出来ない試合と成った。

1stピリオドはブレイズのオフェンスチャンスが目立ち、パワープレーでターンオーバーから3対1の決定的な場面を迎えたが、クレインズGK石川のファインセーブに阻まれ得点にはいたらなかった。

最終的にはこのゴールを決めきれなかったブレイズは、その後のチャンスも決められず、終わってみれば3−0でクレインズの完勝と成った。

クレインズは怪我の選手が戻り、戦力も充実し、攻守にバランスの良い戦いで安定感を感じる事が出来た。パワープレーでの得点もあり、課題のスペシャルプレーも手応えを感じた。

ゲームをコントロールしている時間が長く、オフェンスゾーンの時間も長かったが、ゴールに向かうプレーでパス、ハンドリング、サイクルが多く、シュートまでに時間がかかりすぎる印象が強く、今後の改題と感じた。

これからは得点力が要求される時期に来ている。オフェンスプレーの充実がプレーオフに向けての絶対条件に成る。

ブレイズはチームとしての努力は感じたが、結果につながらず苦しい試合内容と成った。7連勝の後、日韓シリーズを2連敗で終わり、チームを立て直して挑んだクレインズ戦だったが、チャンスに決めきれなかったのが最後まで響いた。

試合はワンプレーで決まる事があるが、そのプレーがどの時点で訪れるかは分からない。最初のチャンスをものに出来なくても我慢をして次のチャンスをものにする事が出来るが、連敗中のチームには荷か重かったようだ。

イーグルスvsアイスバックス
試合の大半はイーグルスがコントロールしていた。しかし、バックスのオフェンス力は健在で、チャンスをゴールに結びつける能力はナンバー1だろう。

イーグルスのパワープレーゴールで試合のペースをつかんだように見えたが、バックスの粘り強さが光り、5-3のパワープレーで同点とし、次のパワープレーで逆転に成功する。

2ndピリオドに入り一層バックスは守りの時間が長くなる。両チーム共に守りに重点を置いていたがブレイクアウェーの場面がお互いにあり、オフェンス力の高さが目立った。イーグルスはブレイクアウェーのチャンスに佐藤翔が決め同点とし、5-3のパワープレーでまたしても佐藤翔のリバウンドゴールで逆転する。

3rdピリオドに入ってもイーグルスの優勢が続き、バックスは流れを変える事が出来ない。イーグルスが心配なのはペナルティーだけで試合をほとんどコントロールしていた。

そのペナルティーでのパワープレーが残り10分を過ぎた時点でバックスに訪れた。またしてもこのチャンスをソンドンファンがものにし、試合を振り出しに戻しバックスの勢いが増す。

ここからは両チーム共に攻めるが決定力を欠き、延長戦でも決まらず、GWSでバックス上野が決めバックスが試合を制した。
バックスは苦しみながらの勝利で、チーム力が証明された。試合に勝つために必要な戦いをチーム全体で表現できた事が勝因で、守りの時間が長なったが、落ち着いてしのぎ、チャンスをうかがい、ものにするしぶとさが感じられた。
チーム力は試合に勝つごとに増しているように感じる。

クレインズvsアイスバックス
クレインズはプレーオフ参加にはもう負けられない。3連敗中のバックスに対しどうしても勝ちたい試合だった。

対するバックスは相性の良いチームに対し落ち着いた試合内容が光った。1点リードから逆転を許すが、今のバックスは慌てる事無くチャンスをうかがい2ndピリオドに上野のスピードを生かした2対1の攻撃をものにし同点とする。

3rdピリオド開始早々のパワープレーで再びバックスがリードし、そこからは福藤中心に守りを堅め、チャンスをうかがい、ソンドンファンの4点目で試合は決した。

クレインズは残り3分付近からGKを上げ6人攻撃を仕掛けるが決めきれず、執念は見せたが結果にはつなぐ事が出来なかった。

バックスの落ち着いた自信を感じる戦いぶりが印象に残った。

イーグルスvsフリーブレイズ
ブレイズは後の無い試合に成ったが、イーグルスの守りを崩す事が出来なかった。

前日のクレインズ戦は得点が取れず完封負けを喫したが、1点リードを許した後、田中豪の同点ゴールで勢いを付けたように感じたが攻撃もそこまで。やはり、昨年と比べ得点パターンが確率できずオフェンス面で苦しい内情がうかがえた試合だった。

固い試合内容で勝利をものにしたイーグルスだが、こちらも課題の多い試合内容と成った。久慈、三田村などの若手の伸びもありオフェンスタレントが充実しているが得点につなぐ事が思うように出来ていない。

守りには高い集中力があり大きく崩れる事は少ないが、試合に勝つために必要な得点をどのように取るかが課題だろう。

これからの先は、守り勝つ事が出来る試合ばかりではない。オフェンスタレントが仕事をしなければ結果が出ないだろう。特に外国人選手の活躍が必要な時期に来ている。

チームとして、どのストロングポイントを使い試合に勝つのか?どのリスクを取り、どこで相手を上回るか?何でも出来るために、今ひとつチームのコンセプトが一致していない印象を受ける。
すべてを持ち合わせているチームの産みの苦しみか?


日本の4チームはこのシリーズでお正月ブレイクに成り、しばしの休養と成る。韓国2チームがプレーオフ参加に大きく近づいており、イーグルス、バックス、クレインズで2つのスポットを争いそうだ。ブレイズはクリスマスシリーズの連敗でかなり厳しい状況に成った。

まだまだ、先が見えないシーズンが続くが、オフェンス力を出せるチームが勝ち残りそうな予感を感じ、オフェンスタレントの一層の活躍を期待しながら来年の試合を楽しみに待つ事にしよう。

~プロフィール~

sakaiHP2.jpg氏名:坂井 寿如(さかい としゆき)
生年月日:1964.9.3
略 歴:明治大学を経て1987年に国土計画に入団。1年間のカナダ留学ののち、第23回日本アイスホッケーリーグでデビュー。15シーズンに渡りチームの中 心FWとして大活躍、数々の賞を受賞した。世界選手権日本代表15回、長野オリンピック日本代表主将。引退後は日本代表の監督、コーチを務めた。現在はゼ ビオ株式会社に所属し、アイスホッケーの普及・振興活動を展開中。


sakai-san(HP-JPN).jpg日本リーグ通算 424試合 224G 276A 500P
第23回最優秀新人賞・第33回最優秀選手賞・第25/26/27/28/33回ベスト6・第28回最多ポイント賞・第27/28回最多アシスト賞
長野オリンピック日本代表主将・世界選手権代表15回・世界ジュニア代表3回



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